敬老パスを利用して段蔵の調査をした。『門真の歴史探策』(門真市立歴史資料館発行)を頼りに、地下鉄門真南駅をスタートした。
第二京阪道路のトンネルを潜って、下三ツ島公園内の「一休生母の墓」に参った。柵の奥にその墓があった。伝承の域を出ないが、『橘姓楠家倉氏系図』に南北朝時代に楠木正澄は三ツ島に隠棲し、正澄の三女が後小松院の官女となり、一休を生み、若くして亡くなる。そこから古墓が一休生母の墓になったらしい。
地下鉄門真南駅の周辺はさびしい。
下三ツ島公園
一休生母の墓の説明板
一休生母の墓
三島神社に足を運ぶ。神社の氏地には段蔵らしきものが見られる。樹齢一千年と言われる楠の巨木。国の天然記念物(昭和13年指定)である。幹の周り13.1メートル、樹高約24メートルである。
天然記念物 薫蓋クス
薫蓋クスの説明板
根元のコブがたくましい。
三島神社(門真市三ツ島1丁目15-20)の周辺を歩くと、段蔵に出会う。
三島神社の裏
布施公園
かつての布施邸跡
段蔵
段蔵
段蔵
段蔵
段蔵
古川大橋に差し掛かったら、東方から黒煙が立ち上り、異臭がしてきた。火事だ。消防車のサイレンがけたたましい。
古川大橋のたもと
北を望む
大阪府警門真運転免許試験場が見える
黒煙が見える
火事の黒煙
地元の方に聞くと、門真市民プラザの南の金属ゴミ置き場が火元らしいとのことだ。
古川に沿って、北上する。幣原兄弟顕彰碑(門真市一番町9)にたどり着く。幣原邸跡に碑が建っている。幣原家は門真一番下村の豪農で、庄屋も務めた。段蔵があったが、今はない。昨年は幣原喜重郎没後70周年であった。『しではら』というDVDも発売された。
幣原喜重郎は戦前、外務大臣を務めた。国際協調外交を「軟弱外交」と言われ、批判された。昭和二十年十月、第四十四代内閣総理大臣を務める。昭和二十六(1951)年三月十日に亡くなった。
幣原兄弟顕彰碑
一番柳田町の段蔵が集中している。その中でも市原邸の段蔵が石垣が高く、広大である。門真市は蓮根の産地で有名であり、湿田である「下田(げでん)」であった。都市化で段蔵(門真市や寝屋川市で)がなくなってきている。屋敷の北西隅に切石の石垣を5〜10段ぐらい積み上げた上に蔵を建てたもの。大切な家財を守る働きを持つ。
市原家の段蔵
段蔵の周りはハス池である
国道163号線を横断して、門真市立歴史資料館に立ち寄って、段蔵めぐりを終了した。
タイガー魔法瓶本社
門真市立歴史資料館
段蔵が所蔵庫になっている
玄関に田舟
【参考資料】『門真市文化財ガイドブック』(門真市教育委員会 2006年)