くもんの発祥地は天満橋に

 くもん(公文数学研究会)は今や大企業になっている。

 創業者は公文公(くもん・とおる)。大阪市立の高校の数学教師の公文は、長男を近畿の国公立大学に進学させるための数学メソッドを創る。長男や勤務先の高校生を使って検証した。公文式プリントで、できる子はどんどん先へ先へ進める。

 京阪天満橋駅前(旧松坂屋デパート南)の湯浅ビルの二階に事務局を構えた。私も数学の授業でプリント学習を受けた覚えがある。有料であった。しかし、私は数学が不得手な学生であった。

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 大阪市教育委員会は、公文先生に迫る。職務専念義務違反であるので、高校教師を取るか副業をとるかと。公文は数学研究会をとって、公立高校教師を辞めた。それから公文式の進撃が始まった。

 高校の友人が大学の数学科を出ても、就職口がなかった。彼は公文先生に相談した。そして、北中島南方駅近くの日清ビルにあった公文式数学研究会に就職した。とんとん拍子に出世していった。

 彼に聴いた。「公文式」の教室の先生はなぜ女性ばかりなのかと。それは「女性はまじめにメソッド通りに教育をするから」と。今ならジェンダー平等から逸脱していることになるだろう。その彼とも連絡先がわからなくなってしまった。