上六の中華料理「百楽」の建物の周囲には、仮囲いと足場が組まれている。旧関急ホテル→近鉄グリル→百楽と名称が変遷している。1960(昭和35)年の吉田地図「住宅地図」には関急ホテルが載っている。
『近鉄 50年のあゆみ』(昭和35年9月16日)によれば、
昭和11(1936)年、関西急行電鉄株式会社は桑名・名古屋間創立。
昭和16(1941)年3月15日、「大軌百貨店」を「関急百貨店」に名称変更。
昭和19(1944)年4月1日、「関急百貨店」は「関急百貨店上本町店」と改称。旧「大鉄百貨店」は「関急百貨店阿倍野店」として再発足。
昭和19(1944)年6月1日、近畿日本鉄道株式会社創立総会開催。百貨店名を「近畿日本鉄道上本 町百貨店」「同阿倍野百貨店」に変更。
昭和11年から昭和19年の間に「関急ホテル」になった可能性がある。
↑仮囲いと足場に隠れた「百楽」
↑上六(上本町六丁目)の交差点
↑上町筋の東に入る
近鉄グループホールディングス総務部を通じて、ヒガチャンの要望を伝えた。保存が無理としても、公的調査機関による調査を要望したのだ。やはりというか流石というか、回答は以下の通りであった。
2023年12月19日の11時にメールで回答が来た。
【近鉄からの回答】
いつも近鉄グループをご支援くださいましてありがとうございます。
ご連絡が遅くなり大変申し訳ございません。
旧百楽本店の建物を所有しております、近鉄リテーリングよりご回答申しあげます。
お問い合わせいただきました旧百楽本店の内装等につきましては、
状態を確認した上で、可能な範囲内で近鉄リテーリング他店舗に移動させて利用しております。
図面等の詳細につきましては、お答えいたしかねますので、
ご了承いただきますようお願い申しあげます。
これからも近鉄グループをご愛顧いただきますよう、
どうぞよろしくお願い申しあげます。
私の要望と近鉄の回答との間に大きな乖離があるように思われてならない。日本語が通じなかったのが残念だ。