番外編(ルーツを探して)

 2022年3月29日(火)、念願の加西市倉谷町に向かった。リュックに資料を入れて、最寄り駅から小旅行をした。大阪駅から姫路行き新快速に乗る。神戸駅で途中下車をし、神戸駅を撮影した。

f:id:higachanntan:20220330021914j:imageさすが東海道本線の終着駅らしい建物だ
f:id:higachanntan:20220330021920j:imageかつて駅構内に貴賓室があった
f:id:higachanntan:20220330021917j:imageコンコースも重厚感がある
f:id:higachanntan:20220330021923j:image神戸駅のホーム

f:id:higachanntan:20220330022306j:image神戸駅の0キロポスト

 1本遅れて新快速に乗車する。加古川駅加古川線に乗り換える。粟生駅北条鉄道に乗り換え。北条鉄道の創業は1915(大正4)年。播州鉄道(播鉄)として開通した。

f:id:higachanntan:20220330022852j:image北条鉄道の車内広告

 1両編成の列車が粟生駅で待機していた。現金しか使えない。粟生駅から二つ目の田原駅で下車する。県道を歩く。行けども行けども着かない。県道を走るトラックや乗用車がスピードを上げて疾走する。恐怖感を少し感じる。

 食堂を探した。営業中の一軒の食堂があった。そこで北海道産の小麦粉を使った、手打ちの盛り蕎麦をいただく。ご主人から倉谷町の予備知識を教えていただく。倉谷町として一つだが、千の沢地区と倉谷地区とに分かれるとか。地下(じげ)か他所(よそ)者かは一目でわかるらしい。挙動からわかるそうだ。誰が来たかは瞬時に地域内に伝わるそうだ。

f:id:higachanntan:20220330023650j:image北条鉄道田原駅のホーム
f:id:higachanntan:20220330023647j:image加西市倉谷町にある文化財
f:id:higachanntan:20220330023638j:image県道が地域を貫く
f:id:higachanntan:20220330023656j:image倉谷町の街並み
f:id:higachanntan:20220330023641j:image手前の空き地は畑であった
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 加西市倉谷町に母方の祖父の兄の娘が養女として貰われていったと戸籍謄本に書かれている。昭和17年生のノリコさんが生存している可能性がある。ノリコさんを知る人はすぐ見つかると予想していた。しかし、町内を聞き取りをしたが、昔のことを知っている方はなかった。美容室の主人の援助を受け、6軒を訪問する。畑で野良仕事をしていたり、亡くなったり、今は住んでいなかったり、生存するが記憶がなかったりと。この地域も過疎地である。「限界集落」に近づいていると言う方もいた。だんだん弱っていく集落と感じた。交通が至便の地である。ただしクルマがあればの話である。都会に住む高齢者と違って免許証を返納すれば、移動の自由が大きく制約される。「何もない」地域であるが、都会に住む私からすれば魅力的な場所である。私と関係性の少ない地域だが、地域の歴史が消えていこうとしている。悲鳴が聞こえ、苦痛の叫びが地下から湧き上がってくる。

f:id:higachanntan:20220330025904j:imageあの山を越えれば、山陽自動車道に続く

 地域の方に田原駅まで送っていただく。見ず知らずの者をクルマに乗せてくださる心の暖かさに感謝した。播州の風土を身をもって感じた次第である。

f:id:higachanntan:20220330030259j:image北条鉄道田原駅
f:id:higachanntan:20220330030305j:image加西市役所。ここにもマンホール・カードを貰いに全国から来る
f:id:higachanntan:20220330030309j:image今年は開花が遅い
f:id:higachanntan:20220330030315j:image北条町駅を遠望する
f:id:higachanntan:20220330030302j:image節句祭りのポスター
f:id:higachanntan:20220330030312j:image北条町駅構内
f:id:higachanntan:20220330030318j:image粟生駅からの距離
f:id:higachanntan:20220330030321j:image駅名表示板

 1時間に1本の運行の北条鉄道大阪駅まで北条鉄道加古川線山陽本線の旅は当初の目的を達成できなかったが、別の収穫があって疲労感は少ない。