石町の三橋楼

 『花の下影ー幕末浪花のくいだおれ-』(昭和61年4月、清文堂出版)の67頁に「石町 三橋楼」の絵が載っている。幕末期の大坂のグルメ本だ。316店舗が紹介されている。

 

 執筆が朝日新聞阪神支局とある。執筆者の中に小尻知博記者と犬飼兵衛記者の名が見える。阪神電車西宮駅前に阪神支局がある。

 「朝日新聞阪神支局襲撃事件」と呼ばれる事件が起きた。3連休の初日、1987(昭和62)年5月3日午後8時15分ころ、黒装束の男が押し入り、散弾銃を2発撃った。小尻記者(享年29歳)が翌日に病院で亡くなり、犬飼記者(当時42歳)が重傷を負った事件だ。この事件は未解決のままだ。

 

 また脱線した。大阪市中央区天満橋の近くに「八軒屋船着場」から熊野街道を南に行く。土佐堀通を横断する。上りになる。北大江公園の近辺にマンションがある。H工務店の建てたマンションだ。ここには、かつて天満橋、天神橋、難波橋が見渡せる有名な料亭があった。格式も高かったそうだ。明治中期まであり、伊藤博文木戸孝允大久保利通板垣退助らが集まった大阪会議につながる舞台でもあった。

f:id:higachanntan:20240116171904j:image土佐堀通熊野街道の碑
f:id:higachanntan:20240116171856j:image天満橋京町
f:id:higachanntan:20240116171900j:image↑坂道

f:id:higachanntan:20240116171541j:image熊野街道
f:id:higachanntan:20240116171544j:image↑高倉筋。料亭大乃屋がある
f:id:higachanntan:20240116171553j:image↑高倉筋(八軒屋浜につづく)
f:id:higachanntan:20240116171549j:image大阪市建碑「三橋楼跡」

 管理が行き届いているマンションで、管理人の方に名刺を渡す。撮影許可をいただいて、撮影した。

f:id:higachanntan:20240116172313j:image↑補強をして、石垣が崩れないようにしてある
f:id:higachanntan:20240116172321j:image↑管理維持がきちんとされている
f:id:higachanntan:20240116172329j:image↑三橋楼の石垣(上部が江戸期の石垣)
f:id:higachanntan:20240116172316j:image↑八軒屋浜から天満橋を望む
f:id:higachanntan:20240116172332j:image↑天神橋を望む

 

【参考文献】

『花の下影ー幕末浪花のくいだおれ-』(昭和61年、清文堂出版)

『大坂の遺跡探訪vol7大阪市内特別版』(2021年5月、大阪龍馬会)