此花区伝法の鴻池組旧本店(此花区伝法四丁目3-55)の見学会に参加した。阪神なんば線伝法駅を下車して、東へ徒歩約400メートル行った所にある。SNSで拡散して良いと大阪市教育委員会学芸員から許可をいただいた。
JR西九条駅(島状ホームでホーム柵がないので危険な駅、しかも西側にしか出口がない)
阪神なんば線西九条駅までがたいへん。迷路です。
乗降客が滞留している
阪神なんば線西九条駅
阪神なんば線西九条駅のホーム
伝法駅から鴻池組旧本店までには、伝法幼稚園・伝法小学校・澪標住吉神社が並んでいる。特に澪標住吉神社の常夜灯や鳥居には鴻池組の関係者の氏名が彫られている。
伝法幼稚園(工事中)
阪神伝法駅
伝法小学校の正門
鴻池組旧本店と聞いて、あの鴻池新田の鴻池善右衛門家と関係があると思う方もいるだろう。しかし、伝法の鴻池さんと鴻池善右衛門家とは無関係だ。回船業者で財をなし、口入れ業から建築業に手を伸ばした。
洋館玄関上欄間のステンドグラス(6本の矢と社章−北伝法から)
有名なステンドグラス
天井のキューピッド
ステンドグラス
玄関の土間
昭和の雰囲気の漂う台所
掘りごたつ
座敷から庭を見る
縁から釣りができた(川幅50メートル)
二階の手すりの犬
ガス灯
電気照明器具
床の間
和館の二階
社章が見える
欄間
スレート
本店の図面
洋館の応接間
手洗い
扉の向こうが夫婦の寝室
ベッドが収納されている
暖炉を真ん中に左右対称になっている
応接間の天井
暖
暖炉
百合の蕾
アール・ヌーヴォー様式
洋館の窓の下のエプロン
天井の梁
すぐ近くを川(川幅50メートル)が流れていた。縁から釣りができた
応接間の暖炉(愛の間)
庭から見た和館
澪標住吉神社が見える
百合の蕾
手洗い(アメリカ製)
手洗い(東洋陶器製)
庭から見た和館
庭
旧本店は明治43(1910)年に建てられた。大正3(1914)年に内外装改修された。クラシックモダンな木造洋館。当時流行したアール・ヌーヴォー様式を取り入れている。この流行も1914年の第一次世界大戦で下火になった。
旧本宅は旧本店と前後して建てられた町屋風の建物で、二階内部に有名な彫刻家の相原雲楽の作品がある。昭和前期以前に一部改修された。設計は久保田小三郎。
【参考文献】
「大阪の近代化遺産を訪ねる−鴻池組旧本店」(大阪市教育委員会)