阿倍野区の美章園から高松小学校まで歩いた報告を以前した。友人から国道25号線が二つあることを知っているのかと言われた。私には何のことか理解できなかった。今里ライナーに乗って、杭全の交差点から右折して阿倍野橋までが国道25号線と思っていた。
国道25号線の高松交差点
新国道(国道25号線バイパス)は拡幅された道路で、国道用語では「盲腸線」なのだ。阿倍野橋まで国道25号線は届いていないのだ。大阪教育大付属小学校前の交差点までが国道25号線なのだ。そこから西は市道なのだ。途中で国道は切れているのだ。
西大阪国道事務所に国道25号線について教えていただいた。『国道30年史』(昭和33年)によれば、旧国道25号線は、杭全交差点から桑津4丁目東交差点でバイパスと分かれる。生野本通を通過して、寺田町駅から大阪市立天王寺小学校の南を走る。大国町を経て御堂筋経由で梅田まで通じている。
四天王寺前の国道25号線
同上
同上
四天王寺の伽藍
四天王寺西門前
国道25号線(一心寺前)
同上
新国道は、浪速バイパス国道25号線が正式名称だ。『阿倍野区史』(1956年・昭和31年)の地図には浪速バイパスは描かれていない。そして、昭和47(1972)年に供用開始された。国道25号線の内、御堂筋は大阪市に移管されている。また、なんば西口から南側も国のものだが、大阪市との協議がなされているらしい。
生野区に実家がある方の証言。「国道25号線は生野本通を走るのがそれと思っている。阿倍野区を走る国道はバイパスと区別している」。
阿倍野区に在住する方からの聞き取り。「国道25号線は生野区から寺田町駅を通過する道路がそれだ」と言った。「阿倍野橋に続く道路が国道とは個人的に認識がな」かった。
余談だが、大阪女子商業高校はかつて、国道に面していなかったのに、今は国道バイパスに面している。道が拡幅されて、バイパスが開通したのだろう。そして、大阪女子商業高校は「あべの翔学高校」と名称変更している。
「国道25号線が二つあった」と鬼面人を驚かす物言いをした。「国道25号線」を手掛かりに、生野区民と阿倍野区民とで連想の違いがあるのではと仮定したのだ。関西本線が阿倍野区を横断していて、阿倍野区民でも「国道25号線」についての認識が異なるのではと推量している。さらに追究していきたい。